アイディアを出さない


他の人のやり方100%でやってみると楽しい

治具についての話なのですが、ぼくは他の人の治具をそのまま使うタイプです。その治具を作ったのが工場長なら、使い方を聞くなりして、工場長の意図を読み取ろうとしながら作業をします。その治具を改良しようとか、まったく別の治具を作り直すとかはまずしません。
逆に、人の治具が使えないというタイプの人もいます。自分が思いついたやり方の方が良いと思えば、そちらを採用する。

もちろん、そういう部分はぼくにもあります。ただ、ぼくはそれはすごくもったいないと思うのです。人の治具を使うと、見ただけではない意図があるものです。なるほどと思うことがけっこうある。その治具の製作者と同じ風景が見られる感じ。そういう経験を何度もしているので、とくに最初のうちは、自分のアイディアを出さないというのも手だと思います。作業の仕方の改善は、その次の製作時で良いのではと思います。

スキー 小回りのコツ

木工のコツもスキーのコツも、客観的な観察から

Bonburuの工場からスキー場が見える。

リフトは一本しかないが、5つのコースがあり、上級者から初心者まで楽しめるなかなか良いスキー場だ。
休日の今日は、夕方からナイターを滑ってきた。

ずっとウェーデルンというのか、小回りの壁を乗り越えられずにいた。スキーの上達は5年前で止まっている。大きく、板をそろえて回るパラレルターンがなんとかできるというレベル。
それが、ここ数回スキー場に行って、少しだけれど小回りのコツがわかってきた。視界の下方で、スキー板の先端が右から左、左から右へと滑らかに移動する滑り方ができるようになってきた。
いろいろな人にウェーデルンのコツってなんですか、と聞いてきた。それでも、どうしても体がついていかない。板がすばやく切り替えられないでいた。

やはりコツというのは、自分で掴むものなんだなと思う。木工でも同じ。工場でもこのコツはね、と教えあうけれど、やっぱり自分なりの事物の捉え方が勝負、自分の理屈で理解するキーをいかに探すかが勝負なんだなと思う。そのためには他の人が木工をしているところを観察する。自分の木工の仕方を観察する。この両方をするしかない。こうしたらこうなるという因果がというか、パターンをつかもうとする姿勢が、自分なりの木工のコツをみつける助けとなる。

ぼくがウェーデルンのコツとして掴んだのは、板にしっかり乗って、回転をしたら、だいたい50パーセントぐらい、その乗って踏ん張っている感じを抜いてやる。加重を減らす動きをする。具体的にはちょっと伸び上がる。今まではこの伸び上がりが雑で、いっきに0パーセント加重にしていたんだなと、気づいた。それがいけなかったのだとわかる。ある程度の加重がないと次のターンへの流れが途切れてしまうというか、板だけが体の下を通り抜けていくことが難しくなる。ここ。ここがいままで気づけなかったポイントです。
50は乗ったままで、板だけ進ませるというか、体だけ残すというか、ある程度板には加重しながら、上半身はそのままで下半身だけが動く。右に回ったなと思ったら、半分加重を減らして、あとは板だけ先に行って、みたいな感じにすると自然と次の左回転の姿勢になれる。俯瞰してみると、振り子のように下半身が左右に振られる。

これが気持ちいい。めちゃくちゃ楽しい。慣れてくると板が仕事をして、その上で上体はラクをさせてもらえる。板だけが体の下を行ったり来たりする。スピードを出しても怖くない。疲れない。けっこう滑り込んでも、余裕でスキー場をあとにできるようになった。


木工関連でおすすめの本

環境問題にも造詣の深い稲本正さんの本です

木工関連の本でおすすめの本がある。

オークヴィレッジの稲本正さんの「木の工作の時間」だ。ぼくは、稲本さんの本を読んで、この木工の世界に入ったと言っても過言ではない。

木工を知らない人を対象にした、優しさに溢れる本だ。

木工ってどんなものなのか、ちょっとでも興味があるなら読んでみるといい。木工が近いものに感じられるはずだ。

アッシュ 木工材料

アッシュを使った木工家具はこれからも増えていく

最近、使われることが多くなってきた材料、アッシュ。
一言で特徴を言えば、ねばりのある材料。
細くても簡単には折れない、という意味で、ねばりの良さは完全に木工材料として長所です。そこそこ加工性も良くて、最近、とみに家具材として使われています。
もう一言特徴を述べさせてもらえば、木材市場に、一定の質で一定の量出回っているので、新商品を作るときに、将来を見通しやすくて、アッシュはとても選びやすいのです。比較的安いということももちろん影響しています。

木工界でアッシュと言えば、ホワイトアッシュのことを指していると思っていいでしょう。これは、タモやトリネコと同じ仲間で、何度も言うようですが、非常に粘りのある材料です。
反面、欠点をあげれば、反りやすい。つまり、木工製品として完成したあとも、材料が動きやすいのです。その欠点があっても、材質の粘りによって、割れたりすることは比較的少なく、そういう点からも、アッシュは、製作者からすると使いやすい材料です。

現在は、ナラやウォールナットと比べると廉価版の家具に使われているという印象がありますが、コストパフォーマンスから言えば、アッシュは抜群です。需要は今後大きくなる一方だと思います。アッシュ材の家具は今が買い時かもしれません。

木工ビット

おすすめはトーション・スリムタイプ

インパクトドライバーを買ったら、ビットが必要になります。
たいてい、短いものが一本インパクトドライバーに付属されているものですが、新たに購入されることをおすすめします。木工用に限っても、様々なものがありますが、木工をしていて一番使うのは、ドライバーで言えばプラスの先端で、大きさは+2と表示されているものでしょう。木ネジやコースレッドをもみ込むことを考えると、おすすめできるビットはずばり、トーションタイプで、スリムもしくはスレンダー形状のもの、長さは110ミリで、両端が使えるものがいいと思います。

トーションタイプというのは、真ん中が細くなっているものです。その形状により、無理な力を吸収し、木ネジが切れてしまうことを防ぎます。木ネジが木材の中で切れてしまうミスは、木工のミスの中でもよくあるミスであり、また、木材に与えるダメージが非常に大きいミスです。木材の中に残った金属片を取り出すことは容易ではありません。
このトーションタイプを使うことで、木ネジの頭が切れるミスはだいぶ減ると思います。

スリム、またはスレンダータイプというのは、ビットの先端の形状のことで、先が細いことで、視界が良く、作業性が良くなります。小さなことのようですが、一度使ってみれば、その違いがわかると思います。ここがスリムだからといって、ネジ山が潰れやすいということもないと思います。強度が落ちると感じたこともありません。知り合いの木工家もこのタイプをよく使っています。

110ミリというのは、長く感じるかもしれませんが、これくらい長い方が、視界も良いですし、数多く木ネジをもまなければならない場合などに、手首だけでインパクトを操作できる感じがして、とても楽になります。ぜひためしに使ってみて、実感してください。

メーカーは、木工界では、やはりベッセルか、アネックスあたりがメジャーですが、ぼくはベッセルが好きです。ホームセンターでも売っていますし、ネットの方が安く買えると思います。