木工のどこが好き?

工場長に聞いてみようシリーズの始まりです。

今日のお題は、「木工のどこが好きですか?」

いろいろあるけど、木の匂いが好きだよ。懐かしい感じがするからかな。 

昔、カブトムシを採りに裏山へよく行った。東京のすみっこだけど、それなりに都会だった。だから、簡単には採れない。でも僕は、仲間内では一番、カブトムシを捕まえるのが上手かった。

コツはいくつかある。果物や野菜を置く。蜜を塗る。一回で採るのではなく、種をまくように、罠をしかけて、時間をかければ、だれだって捕まえられる。でも、それでも僕は、なぜか、他の友達よりも多くを採れた。不思議だった。ただ採れるんだ。

その、嬉しい感覚が、木工にもある。この工場に一歩足を踏み入れて、木材の香りを嗅ぐと、その、幸せな不思議さが蘇る。わかるかな、この感じ。

うーん、わかりませんです。ぜんぜんです。なんですかね、そのただ採れるって。工場長が木工が上手いのは、ただ上手いんだって意味ですか? ……おお、頷いてますね〜。

もちろん努力をしているし、下準備している。

だけどそれだけじゃない。わかるんだよ。正しい道が。作り始めれば。

どんなに難しそうなものでも、作り始めれば、完成への道がちゃんと見える。それだけは例外がない。自信がある。

だから、基本的に、尻込みをしないで、仕事にチャレンジしてこれた。

そうですか。そりゃ好きになりますよねー、木工。ありがとうございました。